植田正治「松江」

¥5,500
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鳥取県を代表する写真家・植田正治氏。氏が切り取った松江の風景は、現在はもちろん変わっていますが、面影を残しているところもあり、美しい。松江に住む者としてはとても面白いです。(個人的には松江で最も好きな大橋川から宍道湖大橋の辺りのカーブの写真があるのが最高でした!)

この写真集には漢東種一郎という松江の文化人が書いた随筆が差し込まれているのですが、これがまた良いのです。この土地の風景を書いたもの、松江の食文化や風習を書いたものなど様々あり、小難しい話もなく、シンプルに筆者の松江への愛を感じます。世代的には、昔話を聞いてるような、でもなんか懐かしいような気持ちになりますねこれ。松江に縁のない方にとっても、松江を知るためにはとても良い本です。

写真に収まっている風景は1960年頃、写真集の初版は1978年でその後途絶えていたみたいですが、発行元の山陰放送さんの60周年を記念して再販されました。

装丁が良いですよね。本当置いとくだけで良いです。

著者 植田正治 漢東種一郎
出版社 山陰放送
仕様 302 × 216 mm
187ページ(掲載作品130点)
ハードカバー(ケース付)

 

植田正治
1913年、鳥取県境港市に生まれる。1932年、上京し写真学校に通う。帰郷後、写真館を開業するかたわら、さまざまな写真雑誌の月例コンテストで入選。生涯にわたり故郷・山陰地方にとどまり、アマチュア写真家として活動を続けた。弓ヶ浜や鳥取砂丘を舞台に撮影された演出写真は「植田調」と呼ばれ国際的にも高い評価を得ている。1989年、日本写真協会功労賞受賞。1993年、東京にて初の大規模回顧展を開催。2000年没。
漢東種一郎
1910年生まれ。旧制県立松江商業学校卒業。松江商工会議所などを経て松江市商工観光課長、民生部長、収入役歴任。退職後、随筆、評論、講演に専念。著書には「出雲の方言」「出雲路」「出雲和紙」「山渓カラー山陰」「日本列島縦断随筆(共著)」「山陰歳時記ふるさとの四季(共著)」などがある。島根県文化功労賞、松江市観光文化記念表彰を受賞。
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